あなたの物語を書かせてください。

「人生を本にしたい」 はじめて会ったバイト学生に夢を語っていた。   時刻は朝の7時。私と彼が今やっていることは、受験生に部屋探しのパンフレットを渡すこと。9時から始まる試験のために、2時間前からここに立っている。名古屋駅から歩いて5分ほどの大きなビル。その入り口に学生と30過ぎの女。怪しいけれど、誰も気にとめない。   2月は受験シーズンのピークで、寒さも同じようにピーク。サ […]

人生の毒出しエッセイ【お問合せはこちら】〜私にはじめて値段が付いた日〜

「これでお願いします」 目の前におかれたお礼はあきらかに、「私には多すぎる」と思った。こんなにもらえない。でも、欲しいと思っている自分もいた。 ずっと前から欲しかった。洋服も化粧品も、雑誌を開くたびに「欲しいでしょ」と私に語りかけてくるものから逃げたくて、美容院に行っても料理の本とか、片付けの本に手を伸ばすようになった。 子どもも生まれたし、無謀なことはできない。二人目も旦那さんは欲しいって言って […]